営業マンのひとりごと③
2022.09.02 UPDATE
その他
長期優良住宅で行われている審査は、着工前に行う書類審査のみで、建築中の現場検査はありません。この事を理解してください。長期優良住宅の認定を受けた家だから安心・安全・快適とは限らないのです。
申請通りに施工していれば何ら問題ございませんが、その根拠が必要ではないだろうか。公平な判断が出来るのは、そのハウスメーカーや工務店とは全く関係のない第三者機関に検査を受ければ納得出来るのでは?
費用はかかりますが、建築基準法の検査や瑕疵担保保険の検査とは別に、設計書通りに施工しているのかを検査する【建設住宅性能評価】という検査があります。
建設住宅性能評価を受ける為には、設計時に設計住宅性能評価を受ける必要があり、
その設計住宅性能評価書を元に、設計通り施工しているか確認する検査が建設住宅性能評価です。
性能評価書には耐震等級に関する記載もありますので地震保険の割引対象になります。
これにより、耐震等級3相当”から耐震等級3という証明になります。
「うちは耐震等級3相当です」などと営業されても、それは耐震等級3ではない。
耐震等級3の証明だけがほしくて、設計住宅性能評価を受けて、建設住宅性能評価までは受けていないメーカーもあります。
設計住宅性能評価と建設住宅性能評価はそれぞれ申請費や検査費用がかかりますのでメーカー次第です。
検査機関としては「JIO」や「ハウスプラス」などがあります。これは民間の検査機関で設計書に添って検査をします。その検査で適合か否かを判断します。
【構造の安定に関すること】
部材の品質、土台・柱、耐力壁、準耐力壁、床組、屋根面、接合部、基礎、横架材、地盤など。
【劣化の軽減に関すること】
外壁の軸組、土台の防腐・防蟻、浴室・脱衣室の防水、基礎高さ、床下換気・防湿措置、小屋裏換気など。
【維持管理・更新への配慮に関すること】
専用配管、地中埋設管、専用排水管の性状等・清掃措置、配管点検口など。
【温熱環境・エネルギー消費量に関すること】
躯体の断熱性能、開口部の断熱性能、開口部の日射遮蔽措置、結露防止対策、設備機器など。
上記4項目が住宅性能評価では必須とされております。
いわゆる主要4項目で家の性能として一番重要な部分の検査です。
このような現場検査が長期優良住宅には存在しないのです。
しかし、長期優良住宅には税制優遇や金利優遇、補助金等の目に見える利益が得られるのも事実。
どうせなら長期優良住宅と住宅性能評価(設計+建設)のダブルで取得出来れば、優遇も受けられ、安心・安全・快適なマイホームが手に入るのでないでしょうか。